樹上の街サイバ
サと呼ばれる木の森林の上に作られた街。
この街はもともと材料採集を生業とする者たちの集落で地面付近にあったが、獣が多いためいつからか獣に襲われない樹上に住居を作りそれが都市となった。
そのため街には木の扱いに長けた鍛冶職の者が多い。
現在は建材や緩衝材の生産加工や農作物の生産が活発で住魔の出入りが多いため交通機関も発達している。
「そうは言われても実績の少ない住魔に報酬の高い依頼をまわすわけにはいかないんだよ。」
傭兵協会サイバ支部受付のサグダは困った顔で話を続けた。
「協会の信用もあるし、それに子供を危ない場所にに送り込んで死なれたら寝覚めが悪いしよ。」
クロスは何か考えているような顔をして黙って聞いていた。
サグダは困った顔でさらに続けた。
「掃除や荷物運びの仕事を百件くらいこなしたらもうちょっと報酬のいい依頼回せるからさ。分かってくれよ。」
クロスは同じ表情で黙っていたが少し間をおいて
「ちょっと考えてみる。」
と言って受付から離れた。
サグダが「あっ、おいっ・・・。」と声を上げたがクロスは聞いていなかった。
(参ったな。これじゃ高速艇の乗車料金を稼ぐのにも一か月はかかる。大きな街に来ればどうにかなるかと思っていたけど考えが甘かった。・・・今日も野宿かな・・・。)
クロスが協会支部の休憩室の壁によっかかりながらそんなことを考えているとクロスより頭一つぐらい背の高い男の子供が話しかけてきた。
「・・さっきの話勝手に聞いてたんだけど、二徒一組なら獣退治の依頼を受けられるんだ。一緒にやらないか?」
クロスがいぶかしげな顔をすると男は
「頼む!持ち金が尽きてこの街で立ち往生してるんだ!二徒一組なら獣退治の依頼回してやるって言われたんだけど俺みたいなガキと組んでくれる奴なんていなくてさ!頼むよ!ほんと!頼むよ!ちょっと危ないみたいだけど払いはいいんだよ!」
怪しいとは思いつつもお金に困っていたクロスは
「うん分かったやろう。」
と答えた。
それを聞いたリーサズは表情がぱっと明るくなり
「よっし!じゃあさっそく行こう!早く早く早く!」
と言いながらクロスの腕をつかみ受付のほうへ引っ張っていった。
サと呼ばれる木の森林の上に作られた街。
この街はもともと材料採集を生業とする者たちの集落で地面付近にあったが、獣が多いためいつからか獣に襲われない樹上に住居を作りそれが都市となった。
そのため街には木の扱いに長けた鍛冶職の者が多い。
現在は建材や緩衝材の生産加工や農作物の生産が活発で住魔の出入りが多いため交通機関も発達している。
傭兵協会サイバ支部受付のサグダは困った顔で話を続けた。
「協会の信用もあるし、それに子供を危ない場所にに送り込んで死なれたら寝覚めが悪いしよ。」
クロスは何か考えているような顔をして黙って聞いていた。
サグダは困った顔でさらに続けた。
「掃除や荷物運びの仕事を百件くらいこなしたらもうちょっと報酬のいい依頼回せるからさ。分かってくれよ。」
クロスは同じ表情で黙っていたが少し間をおいて
「ちょっと考えてみる。」
と言って受付から離れた。
サグダが「あっ、おいっ・・・。」と声を上げたがクロスは聞いていなかった。
(参ったな。これじゃ高速艇の乗車料金を稼ぐのにも一か月はかかる。大きな街に来ればどうにかなるかと思っていたけど考えが甘かった。・・・今日も野宿かな・・・。)
クロスが協会支部の休憩室の壁によっかかりながらそんなことを考えているとクロスより頭一つぐらい背の高い男の子供が話しかけてきた。
「・・さっきの話勝手に聞いてたんだけど、二徒一組なら獣退治の依頼を受けられるんだ。一緒にやらないか?」
クロスがいぶかしげな顔をすると男は
「頼む!持ち金が尽きてこの街で立ち往生してるんだ!二徒一組なら獣退治の依頼回してやるって言われたんだけど俺みたいなガキと組んでくれる奴なんていなくてさ!頼むよ!ほんと!頼むよ!ちょっと危ないみたいだけど払いはいいんだよ!」
怪しいとは思いつつもお金に困っていたクロスは
「うん分かったやろう。」
と答えた。
それを聞いたリーサズは表情がぱっと明るくなり
「よっし!じゃあさっそく行こう!早く早く早く!」
と言いながらクロスの腕をつかみ受付のほうへ引っ張っていった。
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