「サグダのおっさん、組んでくれるやつ連れてきたぜ!」
受付に着くなり男は大きな声でサグダに話しかけた。
サグダは「まいったな。」と言わんばかりの顔で
「知り合いでもないのを連れてこられてもなぁ・・。連携がうまく取れなかったりで危ないから戦闘が想定される依頼をまわすわけにはないかないんだよ。」
それを聞いて男は
「何言ってんだおっさん!俺たちは昔からの相棒だぜ!」
と言ってクロスの方をガシッと掴んだ。
クロスもそれに合わせて顔をにかっと笑わせた。
明らかに嘘であると見てとれたのでサグダは諦めさせる口実を探しつつ
「でもなぁ、二徒とも子供だしなぁ・・・。」
と微妙な表情でサグダがつぶやくと男はすかさず周りにも聞こえるような大きな声で
「組んでくれるやつ連れて来たら依頼受けさせてくれるっていうのは嘘だったのかよ!傭兵協会サイバ支部の受け付けは嘘つくのかよ!」
と、抗議を始めた。
サグダは慌てて
「分かった分かった!静かにしてくれ!」
と、観念した様子で「ふぅ・・。」とため息をついてから情報版を操作し依頼内容を表示した。
サグダが情報版を見ている少しの間に男はクロスのほうを見て口元をニヤッとさせ「やったぜ!」と小声でつぶやいた。
「依頼内容を説明するからちゃんと聞いておけよ。」
そう言ってクロスと男の前にも情報版を表示させた。
「依頼主はサイバの西側、サネル地区の農家のランジさん。依頼内容は虫型の農園の警護と害獣の駆除だ。」
農家と聞いてクロスが
「農家なら害獣対策しっかりしてそうなのにそうでもないの?」
と聞くとサグダは情報版を操作しながら
「それがな、普段サイバ周辺にはカザシ虫っていう益獣がいてそいつらが害獣を食ってくれてたんだが、最近そのカザシ虫の数が減って害獣の侵入が増えたんだよ。撃退装置なんかもあるんだが壊されることが多くてな。」
クロスが「ん~。」と言いながら何か考えるような顔をしていると情報版の画面が獣の映像に切り替わりサグダが説明を続けた。
「駆除する害獣はこのクグワ虫。虫型の獣だ。硬くて分厚い装甲を持った甲虫で頭に特徴的な鎌状の角がついている。大きさは小さいものだと三間くらいだが大きいものだと10間を超えるかな。・・まあ、街周辺にくるのは大きくても五間くらいだろう。」
サグダは二徒がコクコクうなずきながら真面目に話を聞いているので(やっぱり子供だなぁ。)と少し顔をほころばせながら話をつづけた。
「一般的な駆除方法はまず離れた位置から攻撃して動きを鈍らせる。それから動けないように拘束して高温で焼く、っていう方法なんだが魔法の扱いは問題ないか?」
その問いかけに男は腰に両手を当て仁王立ちの格好で言った。
「まかせな!俺は魔法使い(魔法戦でを得意とするものを魔法使いという)だぜ!」
サグダは「そりゃ頼もしいな。」と言って笑っているとすぐにクロスが
「これ関節千切ることはできないの?」
と聞いた。
サグダはクロスのほうに向きなおると
「そういう方法で退治することもあるんだが関節部分も硬いからちょっとやそっとでは切れないんだよ。それに接近しなきゃならないから危険も増える。」
そういってサグダはクグワ虫の首のあたりを指さした。
「ここに関節が三つあるだろ?この関節のおかげでこいつは首を上下左右90°位曲げられるんだよ。だから角の攻撃範囲は意外に広い。威力も高くてうかつに近づいて一撃食らえば大人でも命にかかわることがある。」
クロスはそれを聞いてまた何か考えるような顔をした。
サグダはその様子を見てまたちょっと心配になった。
「・・・やめたほうがいいんじゃないのか?」
その言葉を聞いて男は
「やるってやるって何言ってんのおっさん!」
そう言って協会証を差し出した。合わせてクロスも協会証を差し出した。
サグダは協会証を受け取ると細かな注意点と通知事項を伝え「ほんとに気をつけろよ。」と言いながら依頼受諾手続きをはじめた。
受付に着くなり男は大きな声でサグダに話しかけた。
サグダは「まいったな。」と言わんばかりの顔で
「知り合いでもないのを連れてこられてもなぁ・・。連携がうまく取れなかったりで危ないから戦闘が想定される依頼をまわすわけにはないかないんだよ。」
それを聞いて男は
「何言ってんだおっさん!俺たちは昔からの相棒だぜ!」
と言ってクロスの方をガシッと掴んだ。
クロスもそれに合わせて顔をにかっと笑わせた。
明らかに嘘であると見てとれたのでサグダは諦めさせる口実を探しつつ
「でもなぁ、二徒とも子供だしなぁ・・・。」
と微妙な表情でサグダがつぶやくと男はすかさず周りにも聞こえるような大きな声で
「組んでくれるやつ連れて来たら依頼受けさせてくれるっていうのは嘘だったのかよ!傭兵協会サイバ支部の受け付けは嘘つくのかよ!」
と、抗議を始めた。
サグダは慌てて
「分かった分かった!静かにしてくれ!」
と、観念した様子で「ふぅ・・。」とため息をついてから情報版を操作し依頼内容を表示した。
サグダが情報版を見ている少しの間に男はクロスのほうを見て口元をニヤッとさせ「やったぜ!」と小声でつぶやいた。
「依頼内容を説明するからちゃんと聞いておけよ。」
そう言ってクロスと男の前にも情報版を表示させた。
「依頼主はサイバの西側、サネル地区の農家のランジさん。依頼内容は虫型の農園の警護と害獣の駆除だ。」
農家と聞いてクロスが
「農家なら害獣対策しっかりしてそうなのにそうでもないの?」
と聞くとサグダは情報版を操作しながら
「それがな、普段サイバ周辺にはカザシ虫っていう益獣がいてそいつらが害獣を食ってくれてたんだが、最近そのカザシ虫の数が減って害獣の侵入が増えたんだよ。撃退装置なんかもあるんだが壊されることが多くてな。」
クロスが「ん~。」と言いながら何か考えるような顔をしていると情報版の画面が獣の映像に切り替わりサグダが説明を続けた。
「駆除する害獣はこのクグワ虫。虫型の獣だ。硬くて分厚い装甲を持った甲虫で頭に特徴的な鎌状の角がついている。大きさは小さいものだと三間くらいだが大きいものだと10間を超えるかな。・・まあ、街周辺にくるのは大きくても五間くらいだろう。」
サグダは二徒がコクコクうなずきながら真面目に話を聞いているので(やっぱり子供だなぁ。)と少し顔をほころばせながら話をつづけた。
「一般的な駆除方法はまず離れた位置から攻撃して動きを鈍らせる。それから動けないように拘束して高温で焼く、っていう方法なんだが魔法の扱いは問題ないか?」
その問いかけに男は腰に両手を当て仁王立ちの格好で言った。
「まかせな!俺は魔法使い(魔法戦でを得意とするものを魔法使いという)だぜ!」
サグダは「そりゃ頼もしいな。」と言って笑っているとすぐにクロスが
「これ関節千切ることはできないの?」
と聞いた。
サグダはクロスのほうに向きなおると
「そういう方法で退治することもあるんだが関節部分も硬いからちょっとやそっとでは切れないんだよ。それに接近しなきゃならないから危険も増える。」
そういってサグダはクグワ虫の首のあたりを指さした。
「ここに関節が三つあるだろ?この関節のおかげでこいつは首を上下左右90°位曲げられるんだよ。だから角の攻撃範囲は意外に広い。威力も高くてうかつに近づいて一撃食らえば大人でも命にかかわることがある。」
クロスはそれを聞いてまた何か考えるような顔をした。
サグダはその様子を見てまたちょっと心配になった。
「・・・やめたほうがいいんじゃないのか?」
その言葉を聞いて男は
「やるってやるって何言ってんのおっさん!」
そう言って協会証を差し出した。合わせてクロスも協会証を差し出した。
サグダは協会証を受け取ると細かな注意点と通知事項を伝え「ほんとに気をつけろよ。」と言いながら依頼受諾手続きをはじめた。
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